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2021年2月18日 (木)

業態別トレンド 衣料専門店編

アスレディー市場を囲い込め

2020年東京オリンピックに向けてスポーツ界全体的に盛り上がりを見せている。

東京オリンピックの前年にラグビーのW杯、翌年は関西ワールドマスターズゲーム2021年と、

大規模な国際スポーツイベントを迎える事からスポーツへの関心や企業等の投資意欲、

スポーツを通じた地域、経済活性化への高まりが考えられる。

スポーツ産業が日本経済をリードしていくような成長産業として発展することが期待されている。

ファッション業界でもこうした流れを受けて欧米で先行していたAthletic(運動とLeisure(余暇)を

組み合わせた造語の「アスレジャー」スタイルをコンセプトに打ち出したブランドや

シーズンディレクションを展開する店舗がここ数年のうちに広がり始めた。

日本国内における「アスレジャー」スタイルの広がりの中で、大きな特徴として取り上げたいのは女性客の掘り起こしだ。

従来のスポーツテイスト市場と云うとメンズ主体といったイメージが強かったところに

新たなに女性をターゲットにアスレジャースタイルを取り組む例が見られる。

スポーツNBブランド筆頭にナイキでは女性限定のトレーニング&ランニングイベントを両国国技館で開催、

「躊躇していたことに改めて挑戦し、一歩踏み出したいという女性たちを後押しする」キャンペーンを展開。

女性ターゲットに啓発イベントに取り組んでみた。又、アパレルブランドとのコラボレーションでは、

ジュングループと組んだNERGY(ナージー)を東京、名古屋、大阪の3大都市圏で展開、

トレンドに敏感なオピニオンな女性達に向けて発信する。

アパレルブランドとのコラボレーションについては、アディダスの方がより積極的だ。

ファッション性を重視したオリジナルスというラインではアレキサンダーワンやハイク、

パフォーマンスラインではステラマッカートニーやカラーと云ったブランド。

最近ではマウジーと組んだコラボレーションを発表した。

国内ブランドではアシックスがマッシュスポーツラボの「エミ」とのコラボレーション、

アシックスウィメン(女性向店舗)の出店強化に取り組む。

こうした各社の女性目線を意識した「アスレジャー」スタイルの発信には、

女性の社会進出と云う背景があると考えられる。男性と同じように職場で働き、仕事のストレスや運動不足の解消と

「美」への憧れも相互に作用した女性版アスレジャーをアスレディー市場と名付けてみた。

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アスレジャー市場の概念図

「アスレジャー」の概念を別表のようにまとめてみた。

スポーツ市場を大きく3つに分類。本人自ら競技する領域を赤い半円で表記、

この領域は機能に特化したハイスペックなプロユース・ウエアやチームユニフォームやナショナルデザインと

いったそれぞれの競技に適したウエアの開発が中心となる。

こうした本格的な競技市場に対して存在するのがそれらを応援、観戦する市場だ。

青い半円でNPBの市場規模は1,400億円(2016年 朝日新聞GLOBE)、Jリーグでは937億円(2015年Jクラブ個別資料開示より)と云った感じだ。

ここ最近では広島カープの躍進と供に盛り上がった「カープ女子」に代表される広島カープの2016年のグッズ関連の売上高は53億円、

そしてリーグ優勝における経済効果は340億円と試算される程だ。

赤の競技領域に一部重なる緑の半円で描かれているのがヘルシー志向でスポーツを楽しむ領域。

健康、ダイエット、運動不足の改善などの目的を持つ領域。

その中でも競技市場とヘルシー市場が重なる部分をライトスポーツ的な要素として、その領域を「アスレジャー」と定義した。

拡張続けるネットショッピングとこれから

2016年度のBtoCにおける日本国内のEC市場規模は15兆1,358億円で、対前年比9.9%の伸び率となり、

不況続きの世の中とは別次元の成長が続く。ファッション業界に於いてもネットビジネスの存在感も増すばかりだ。

衣料品通販サイト最大手のスタートトゥディが手掛ける「ゾゾタウン」の時価総額が1兆580億円と

会社設立20年足らずで1兆円の大台を超えて同サイトのファッションモールとしての役割の大きさを印象付けた。

年々成長を続けるEC市場の大きなメリットのひとつには新ビジネスへの参入障壁の低さが挙げられるのと同時に、

難しは認知され浸透するまでに多くのコストと時間を要してしまう事。

そんな入れ替わりの激しいネット市場の中で消費者目線から見て今後も注目できそうなセグメントを4つ設け、

現時点で参加、サービス提供している企業をピックアップしてみたのが別表の通り。

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誌面の関係上、一サイトずつの解説は控えるが簡単に説明していきたい。

現在一番の主要セグメントになるのはお客が商品を買うネットショッピングサイトは云うまでもない。

次に注目したいのはお客が手持ちの商品を販売する為のサイトでCtoB、CtoCといった流通の違いはあるにせよ、

供にリ・ユース市場なのが大きな特徴だ。そしてシエアリングエコノミーとも称される借りるセグメント。

ここは定額/定数を選べてマンスリーにサービスを享受するケースが多く、中には晴れの日専門のレデイス・レンタルサイトもある。

最期がサービス機能と云うセグメントにした、新たに生まれたサービスや考え方を持ったサイトでまとめてみた。

仮想試着やオンラインストア上での接客支援、洗濯代行サービス等、優れた発想を持ったコンテンツは、

近い将来、主要サイトの補完目的に買収するケースも生じる事が予想されるセグメントだ。

(2017年8月16日に執筆したものです)

 

 

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